勝負球はパームボール blog

とある大学院生の日常

韓国ドラマ「愛の不時着<사랑의 불시착>」視聴 part2

はい!愛の不時着part2の記事をようやく書きます!

part1はこちら→

 

shimken.hatenablog.com

 part2は、見ていて気になった点を挙げていこうと思います。自分が気になった点だけではなく、脱北者が実際に指摘した部分についても紹介するつもりです。

 ネタバレ注意です。

北朝鮮での描写

ここについては、脱北者の指摘した部分について紹介していきますね。脱北者YouTuberによるレビューは検索すればいくつか出てくるのですが、今回は조미영さんと박유성さんがレビューしている動画から紹介します。動画はこちら→


[북남북녀의 사랑의 불시착] 남한에 불시착한 미영, 유성 북한판 19금 토크?

このドラマを通して、ヒョンビン北朝鮮の話し方に惚れた~という声をSNSでよく見かけ、北朝鮮の方言を勉強したいという人もいるみたいですね。

この動画では、咸鏡道平安道の方言が混ざっていると指摘しております。実は、北朝鮮を背景にした他のドラマや映画でもこのように方言が混ざっているという指摘は、昔から脱北者からされていました。これ、なんでこうなったのかについては、次のように考えられます。この動画でも話されている通り、ドラマは平壌平安道を背景にしているはずです。北朝鮮の描写をリアルにするために、セリフの方言をチェックする人もいました。しかし、脱北者の多くは咸鏡道の出身です。2020年3月末までの現況で、韓国入国者数33,501名のうち、咸鏡道(南北合わせて)出身者は22,617名となっています*1おそらく、咸鏡道出身の方もチェックに参加して方言が混ざってしまったのではないかと思います。

北朝鮮の話し方で面白い動画があるのでこちらもぜひ。


실제 북한 아나운서가 들려주는 '북한 표준어' #수다로통일_공동공부구역_JSA 매주 (화) 밤 10시 방송

この이연아さんもYouTubeをされているのでそちらもぜひ訪れてください。とくにこの番組は結構面白いので、関連動画で見るのもよいかもしれないです。

このドラマでよく聞こえた北朝鮮の言葉で、「일없다」があります。これは「大丈夫だ」の意味合いで使っているのですが、韓国でこの表現を使うのは避けたほうが良いです。実は、脱北者が韓国に来て一番最初に直す表現であり、誤解を招くのがこの「일없다」というフレーズ。北朝鮮では韓国で使われる「괜찮다」の意味合いで使われていますが、韓国では一般的に拒絶の意思ととらえるのでえ?ってなるわけです。友人の脱北者にも聞いたところ、脱北者の中でも有名な話なので、すぐ直せたと言っていました。

他にも서단 동지のファッションについても、あれは北朝鮮ですることは難しいでしょうし、あんなに自由に平壌へ行けるのかとも思ったり、구승준もあんなに自由に外出できないはず... ひとまず、北朝鮮の描写はここまでにして、次に韓国で描写にいきましょう。

韓国での描写

윤세리が韓国に戻ってきて、리정혁と再会するシーン。感動的なシーンですが、自分は

おいおい、どうやってソウル江南まで来た!?とまさに感動破壊(笑)。리정혁はトンネルを通ってきましたが、地理的におそらく仁川の方に到着したはずです。韓国のお金もないはずですし、地理もよく知らないはずなのにどうやってソウルまで、そして江南にたどり着いたのか...タクシーもバスも地下鉄も乗れないはずなのに。

次に第14話で윤세리が回復したシーン。5人はサブウェイで回復したことを盗聴器を通して知るわけですが、え、サブウェイ??と疑問に思いました。なぜなら、注文どうやってやったんだということ。実は、脱北者に関する実態調査で、外来語や英語に対して慣れないという人が多いのです。あの5人が特別指令で韓国に来て、最初にコンビニでご飯食べていたシーン。カルボナーラもよく知らないのに、北朝鮮から来てそんなに経っていないはずなのに、誰が注文の仕方を教えたんだろうとすごい疑問に思っていました。(まあ、あれは大人の事情でそこにしたんでしょう...何回かサブウェイ出ますし)

もちろん、パク・ヨンミさんやイ・ヒョンソさんのように英語でスピーチして注目を集めた脱北者もおりますし、TNKR(Teach North Korean Refugees)という脱北者に英語を教える団体もあって、本人の努力もあって英語の能力が素晴らしい人もたくさんいます。ただ、やはり韓国に来たばかりの脱北者の人は外来語や英語に慣れないと聞きます。

give.lovetnkr.com

ひとまず、自分が思い出せる部分ではこれくらいです。また見直して付け加えることもあるかとは思いますが、ひとまずpart2はこれで終わります!

 

 

*1:これについては、統一部に資料があるのでそれを見てください。